フラクタル 第2話「ネッサ」 感想 [TVアニメ]

フラクタル 第2話『ネッサ』

「Q,今日のフラクタルおもしろかった?」
「A、ネッサちゃんが可愛かった!」

これは半分本気のジョーダンですが、

テーマ性、メッセージ性と言う事に関しては、早くも核心を突いてきたこと思います。
そういった要素を排除しても、純粋な冒険活劇をやりたいのがヤマカンだと思っていたのですが・・・。
でも、セカイ系というジャンル自体が、繋がりをテーマに出来るものですからね。

あまり自分の好きな方法ではありませんが、台詞でもっぽい事を言っていましたね。

「めんどくさい事は全部ドッペルがやってくれる。
でも、自分が直接その肌で感じた事は段違いに衝撃だ」

逆説的に、
「一緒に住む事によって、自由が束縛されてしまう。
信頼できるからこそ、互いに干渉しないんだ」

なんて台詞もありました。
ネッサに直接触れられる事に価値を置いている描写も多くありました。


この回で一番目を瞠るものがあったのが、クレインの心情の変化ですよね。
中盤では「ネッサの笑顔が怖い」と感じているのが、
最後には「ネッサの笑顔を怖い」と感じていませんでした。

フリュネとネッサに出会い触れた事によって起きた心境の変化ですよね。

今まではこのフラクタルシステムに管理されドッペルに依存しきっている社会のせいで、
孤独を寂しいとも感じる事も、人と触れあいたいと感じる事も無かったのでしょう。
そもそも、この世界ではドッペルがいる生活は孤独ではないという価値観なのでしょう。

それでも、実像の両親との映像を残しておいた所等からも、
心の奥底では、クレインも無意識でその事は感じていたのでしょうが。

そのせいで、クレインは本当の人間らしい笑顔を見た事が無かったのでしょう。
だから、最初はネッサの笑顔を怖いと感じた。

フリュネやクレインと関わりを持った事により、本来人の持つ温かさを感じ、
「1人は嫌だ。フリュネやネッサに会いたい」と切に願った時に、
クレインから見たネッサの笑顔は怖くなんてありませんでしたって所すかね。

これを思いながら観た、牧歌的な夕焼け草原を駆けてくるあのネッサちゃんの健気なシーンは、
演出効果もあって、僕は感動すらしました。

ネッサちゃんもやっぱり寂しかったのでしょうかね・・・。

ネッサ「おーい!おーいおーい!」ってwww
花澤さんもなんか上手くなったなぁとか思ったり。

僕はこのシーンだけでも、この回の見どころになっていたとは思いますが・・・。


てか、この世界のコミュニティは崩壊してると徹底して描写している様に思ってましたが、
警察組織があったり、闇市場があったりはしてましたよね。

2話目で出てきた、キャンピングカーで生活している人は、互いに干渉はしていなくとも、
集団で生活しているようでしたし。遊牧民みたいな感じなのかな。




ここからは感想ではなく、考察と言うか予想ですね。

ネッサについて。
恐らく、ドッペルという拡張現実はフラクタルシステムによって、作成管理されているはず。
だとしたら、物語が進み、クレインがフラクタルシステムを停止する流れになるのならば、
ドッペルであるネッサ自体のの存在が消えてしまいますね。

そもそも、ネッサはドッペルなのかどうかすら分からないく、
ドッペルだとしたら、本体は誰か、本体はあるのか?という問いもありますね。

クレインがネッサをすり抜けちゃう辺り、人間ではないのは確かなようです。

もし、ドッペルでもないとしたら、また自意識を持った孤立したドッペルだとしたら、
ネッサは人工知能と言う事になると思います。

そしたら、ネッサが自己の存在意義に対して悩み苦しみ葛藤とかしちゃうのだろうか・・・。


クレインがネッサと別れた後、「触れられるドッペル」に関して調べていましたよね。
そして、その結果分かったのはドッペルに触れる為には
体内のナノマシンに生体データを転送しなければならないと言う事。

でも、クレインはそんな事していないのに、クレインは触れる事ができました。
もしクレインが自らの知らない所で、自分の生体データを転送していたのだと思います。

それは、基礎所得を受け取る為、あの世界の全員が行っている毎日の定期的な「お祈り」による
フラクタルシステムへのライフログの送信によってです。

まぁ「もしかしたら、あれだけ観たら、単純にクレインの感情に反映して、
触れられるようになっているのかもしれないですが・・・。

要するに、「フラクタルシステム=ネッサ」なんじゃないかなと思います。


途中で、ネッサにクレインが触れられなくなってしまったのは、
ネッサに振り回されて昼のお祈りをするのを忘れてしまったからでしょう。

そして、最後に触れる事が出来るようになっているのは、
その直前にフラクタルへの生体データ転送というお祈りをおこなっているからです。

お祈りをする方角には、何度も歌に出てくる「昼の星」と「暮れの星」がありますよね?
その星と言われている物自体が国民の生体データを受信処理する装置なのでしょう。

ですから、もしネッサがドッペルなのだとしたら、
本体はやはりフラクタルシステムそのものになるのでしょうか・・・。
それ以前に、人間以外のドッペルを発行できるのかも、
フラクタルシステムが機械なのか人間なのかすらも分かりませんが。

あのフラクタルシステムへの生体データの転送は「祈り」とされています。
そう考えると、最後のクレインは生体データの送信と同時に、
フラクタルシステムのネッサ自身に「1人は嫌だ。会いたい」と願ったと考えられませんか?

だから、最後にネッサはドッペルとしてクレインの前に駆けてきたんだと
無理矢理、解釈に繋げました(苦笑

単にあの交番から逃げ出してきただけかもしれませんが・・・。

あと、フリュネを狙って、主人公につきまとうグランディス一味みたいな集団いますよね?
彼らは1話で「私たちは服を買うお金を持っていないのよ!」と言っていますが、
これはフラクタルシステムに抵抗する組織で、その為システムに生体データを送っていなく、
基礎所得自体を受け取っていないのでしょう。

これから、クレインが彼らと冒険を始める流れに持っていくためにも、上手い設定だと思います。

って事はですね、クレインはお金貰う為にもフラクタルシステムに生体データ送信していて、ネッサに触れる事ができますが、あのグランディス一味はフラクタルに自分たちの生体データを送信していない為、ネッサに触れる事は出来ないのではないかって思うのです。

どこまでドッペルが現実に干渉できるのかは分かりませんけど、
とりあえず、最後に落とし穴にハマって縄をすり抜けないで、捕まった所等からみると、
やはり、人間に直接干渉はできないのでしょう。

まぁもし来週、グランディス一味がネッサに直接触れていたりでもしたら、僕を指差して笑ってください。


【追記】
もう一回観直したんですが、
「触れる為には体内のナノマシンに対象ドッペルのデータを転送する必要があり(ry」
って言ってますね。

逆だと思ってました・・・。
要するに、もしネッサがドッペルだとしたら、
ネッサに触れる為にはネッサのデータを
クレインの体内ナノマシンに転送させなければならないって事ですね。

マジかよww
せっかく上に書いたとこまで考えたのに・・・。
悔しいし、もったいないんで消さないでおきます。
そして、もっかい考え直そう。





「昼の星に願いを捧ぐなら、夜の星にさようならを告げ」





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